144.大垣城 その3

水の都と城下町の雰囲気を感じてみましょう。

特徴、見どころ

旧外堀を歩く

城周辺の地図

もし、水城のような大垣城がどんな感じだったのか知りたければ、元外堀であった水門川周辺を歩いてみてはいかがでしょう。この川は今でも城だったところの北側と西側を流れています。川の流れに沿って、北から西の方に歩いてみれば、過去における城の大きさを実感できると思います。例えば、北側には辰之口門跡がありますし、西側には竹橋口門跡があります。

水門川
辰之口門跡
かつての辰之口門絵図、現地説明板より
竹橋口門跡

他には、川の北西の角のところには大垣湧水がありますし、南西の角には水都公園があり、大垣市が今でも水の都だということがわかります。

大垣湧水
水都公園

旧美濃街道を歩く

水都公園にいらっしゃるのでしたら、そこから旧美濃街道を歩いていくことができます。この街道は、旧城下町の中を通っており、城の南側と東側に当たります。この街道の舗装は、通常の道路とは違う色(ベージュ)で塗装されているので、間違わずに道を歩くことができます。

旧美濃街道
街道部分は違う色で舗装されています

街道沿いには、古くからある羊羹店、大垣宿の本陣跡、問屋場跡など伝統を感じさせる見どころがたくさんあります。城下町の様子がどうだったか想像できるのではないでしょうか。

趣のある羊羹店の屋根
大垣宿本陣跡
問屋場跡
古い煎餅店

私の感想

関ヶ原の戦いの前までは、三成が家康を倒すチャンスがあったのかもしれません。もし三成がもっと長く大垣城に留まっていたならば、彼の主君であった秀頼を含めて、彼に味方する人数はもっと増えたことも考えられます。しかし結局は、家康は三成より武将として一枚も二枚も上手だったと思うのです。家康は、小早川秀秋を味方に引き入れることで、三成に罠をかけたのです。そして、三成が大垣城を出なければならによう仕向けたのでしょう。家康は若かりし頃、1573年の三方ヶ原の戦いでの敗戦から多くを学んだのだと思います。家康はそのとき武田信玄に、居城であった浜松城から自ら出てくるよう仕向けられ、敗北を喫したのです。そして、三方ヶ原でやられたことを、今度は関ヶ原でやり返したのでしょう。

浜松城にある徳川家康像
現在の浜松城
三方ヶ原の戦いの記念碑

ここに行くには

車で行く場合は、名神自動車道の大垣ICから約15分かかります。公園周辺にいくつか駐車場があります。
公共交通機関を使う場合は、JR大垣駅から歩いて約10分のところです。
東京か大阪から大垣駅まで:東海道新幹線に乗って、名古屋駅で東海道本線に乗り換えてください。

リンク、参考情報

大垣城、大垣市公式ホームページ
・「東海の名城を歩く 岐阜編/中井均 内堀信雄編」吉川弘文館
・「新説 戦乱の日本史」SB新書
・「よみがえる日本の城16」学研
・「日本の城改訂版第60号」デアゴスティーニジャパン

これで終わります。ありがとうございました。
「大垣城その1」に戻ります。
「大垣城その2」に戻ります。

38.Iwamura Castle Part3

Be careful choosing your parking spot.

Features

Going to Main Enclosure, Center of Castle

The map around the Main Enclosure

From the Eastern Enclosure, you can enter the Main Enclosure by passing through two gate ruins and the Nagatsubone Enclosure between them.

The past Eastern Enclosure (front) and Nagatsubone Enclosure (back), drawn in the signboard at the site
The present Eastern Enclosure
The Nagatsubone-uzumi-mon Gate Ruins, the entrance of the Nagatsubone Enclosure
The long and narrow Nagatsubone Enclosure
The Front Gate Ruins of the Main Enclosure, the exit of the Nagatsubone Enclosure
The Front Gate Ruins seen from the inside of the Main Enclosure

The inside of the Main Enclosure is a square now. You can see from there views of the city area far away and the castle area around such as the Demaru Enclosure which also protected the Main Enclosure, but it is now used as a parking lot.

The past Main Enclosure, drawn in the signboard at the site
The inside of the Main Enclosure
A view from the Main Enclosure
The past Demaru Enclosure, drawn in the signboard at the site
A view of the Demaru Enclosure seen from the Main Enclosure
A side view of the Demaru Enclosure

You can also see the Uzumi-mon Gate Ruins which is the entrance from the Second Enclosure. It is interesting to see the stones on the steps are all cut in the shape of a triangle.

The past Uzumi-mon Gate, drawn in the signboard at the site
The Uzumi-mon Gate Ruins
The stones on the steps cut in the shape of a triangle

Later History

After the Meiji Restoration, Iwamura Castle was abandoned and all the buildings of the castle excluding the Main Hall at the foot were demolished. The hall was also burned by a fire in 1881. Iwamura History Museum opened in 1972 at the site of the former hall and part of the hall was also restored in 1990. On the mountain side, Ena City, which owns the ruins, recently excavated and researched them to develop and preserve them. The city aims to someday make the ruins designated as a National Historic Site.

Iwamura History Museum
The partly restored Main Hall (taken by HiC from photoAC)

My Impression

When I visited the ruins of Iwamura Castle, I made a mistake choosing my parking spot. I wanted to walk around the ruins from the foot to the top. However, my car navigation system led me to the parking lot near the top automatically. Therefore, I had to climb down to the foot first, then I returned back to the top. For visitors who want to see the entire ruins should park at the foot. If you want to see only the great stone walls on the top, you can park at the Demaru Enclosure, which is few minutes on foot from the Main Enclosure on the top.

The parking lot in the Demaru Enclosure
The Six Tier Stone Walls near the top

How to get There

I recommend using a car when you visit the castle ruins.
It is about a 20-minute drive away from Ena IC on the Chuo Expressway. There are two parking lots near the top and at the foot of the ruins
If you want to use public transportation, It takes about 30 minutes on foot from Iwamura Station on the Akechi Railway to arrive at the foot.
To get to Iwamura Station from Tokyo or Osaka: Take the Tokaido Shinkansen super express, transfer to the Chuo Line at Nagoya Station and transfer to the Akechi Railway at Ena Station.

That’s all. Thank you.
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38.岩村城 その3

駐車する場所にご注意ください。

特徴、見どころ

城の中心部、本丸へ

本丸周辺の地図

東丸からは、二つの門跡とその間にある長局(ながつぼね)曲輪を通って、本丸に向かいます。

かつての東丸(手前)と長局曲輪(奥)、現地掲示板より
現在の東丸
長局曲輪の入口、長局埋(ながつぼねうずみ)門跡
細長い長局曲輪
長局曲輪の出口、本丸正門(東門)跡
本丸正門跡を内側から見ています

本丸の内部は広場になっています。そこからは遥かに市街地と、本丸を守るために設置された出丸など城の周辺部が見渡せます。出丸は今は駐車場となっています。

かつての本丸、現地掲示板より
本丸内部
本丸からの眺め
かつての出丸、現地掲示板より
本丸から見た出丸
出丸を横から見ています

また本丸には、二の丸からの入口となっている埋(うずみ)門跡もあります。ここにある石段は皆三角形に加工されていて、とても興味深いです。

かつての本丸埋門、現地掲示板より
本丸埋門跡
三角形に加工されている石段

その後

明治維新後、岩村城は廃城となり、山麓の御殿を除く全ての城の建物は撤去されました。その御殿も1881年の火災により燃えてしまいます。岩村歴史資料館が1972年に、以前御殿があったところに開館しました。1990年には御殿の一部が復元されました。山上部分においては、城跡を保有する恵那市が近年発掘と調査を行い、整備と保全を行いました。また、将来国の史跡に指定されるよう活動を行っています。

岩村歴史資料館
一部復元された御殿 (taken by HiC from photoAC)

私の感想

岩村城跡を訪れたとき、私は駐車場所についてミスをしてしまいました。もともと山麓から山頂に向かって城跡を見て回りたかったのです。ところが自動的に設定されたカーナビの案内により、山頂近くの駐車場に行ってしまいました。そのため、山麓の方に一旦降りてから、山頂に戻るような形になってしまいました。城跡全体を見て回りたい方は山麓に駐車した方がよいでしょう。一方、山頂にある見事な石垣だけを見たい方は、山頂の本丸から数分のところにある、出丸の駐車場を利用された方がよいでしょう。

出丸にある駐車場
山頂近くにある六段石垣

ここに行くには

この城跡に行かれる方は、車を使われることをお勧めします。
中央自動車道の恵那ICから約20分かかります。城跡の頂上近く及び山麓に2ヶ所の駐車場があります。
公共交通機関を使う場合は、明知鉄道の岩村駅から城跡の山麓まで、歩いて約30分かかります。
東京または大阪から岩村駅まで:東海道新幹線に乗って、名古屋駅で中央本線に乗り換え、恵那駅で明知鉄道に乗り換えてください。

リンク、参考情報

女城主の里いわむら、公式ウェブサイト
・「東海の名城を歩く 岐阜編/中井均 内堀信雄編」吉川弘文館
・「日本の城改訂版第80、126号」デアゴスティーニジャパン
・「よみがえる日本の城16」学研

これで終わります。ありがとうございました。
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