特徴、見どころ
現在、高遠城跡は高遠城址公園となっていて、桜の名所としてとても有名です。このため、公園は多くの人たちで賑わいます。桜の季節には入園料が必要で営業時間も設定されています。対照的に、桜の季節以外は静かで、入園料はなく、いつでも開いています。これは繁忙期に入園者の数をコントロールするための措置で、公園の門は北と南に2つあるだけです。よって、いつ公園を訪れるか予め決めておく方がよいでしょう。
城周辺の地図公園北口に向かうルート
公園北口はかつては二の丸の入口でした。もし町の方から来られるのでしたら、この入口から入るのが便利でしょう。城跡への坂道を登った後、恐らくは江戸時代に築かれた大手門石垣が見えてきます。現在の道は三の丸を通って、搦手門に至っています。
道の左手には大手門の建物が見えます。この建物は一時移築され縮小されましたが、現在の場所に戻されています。
三の丸には今も藩校であった進徳館の建物が残っています。
そして、中堀の向こうにある公園北入口に到着します。内側には1936年に建てられた観光客向けの休憩所「高遠閣」があります。
公園南口を通るルート
城周辺の地図南口はかつては外堀の外側にあった法幢院(ほうどういん)曲輪の入口でした。この曲輪はもともと寺でした。高遠町歴史博物館から来られるようでしたら、この入口から入るのが便利でしょう。博物館から城跡を見上げると城が自然の地形を利用して作られたことがよくわかると思います。山の崖はかつて敵にとっては自然の障壁でしたが、現在城跡への通路はよく整備されています。
南口から入り、法幢院曲輪を通って外堀にかかる白兎(はくと)橋を渡って行きます。
堀の内側にある南曲輪からまた土橋を通って二の丸の方に歩いて行きます。
桜が見事であろう本丸
防御を重視した縄張りのため、本丸に行くには二の丸を通って行く必要があります。本丸は城の中心部であり、今も内堀に囲まれています。この堀は今なお深いですが、ほぼ乾いた状態であるため、堀の底に行ってみることもできます。
入口の前の内堀には桜雲橋がかけられていて、桜の季節にはこの辺りが一番の写真スポットと言われています。
本丸入口には、問屋門という古い門がありますが、町の方から移築されたものです。
本丸の中からは、この周辺地域の景色をよく見渡すことができます。
本丸には太鼓櫓がありますが、もともと搦手門脇にあり人々に時を知らせていました。1877年に現在地に移築され、更には1912年に立て直されたのです。