特徴、見どころ
公園として残る5つの曲輪
今日、高岡城跡は高岡古城公園となり、一般に公開されています。この公園は水堀に囲まれているというよりも、水堀の中にあるように見えます。これは城の基礎部分や水堀のほとんど全てが今に残されているからです。実は、水堀はこの公園の3分の1を占めているのです。その堀では水上ツアーも催されていて、まさに今は自然公園になっています。
堀の中には、本丸など5つの曲輪があります。それぞれの曲輪は独立していて、お互いが土塁か橋によってのみつながっていました。特に本丸は、過去には他の曲輪を通ってから入ることができ、外部から直接入ることはできませんでした。
城周辺の航空写真丘のような本丸
本丸はもっとも大きな曲輪でまるで丘のようであり、中央部に行くには登っていく必要があります。そこには射水神社と、前田利長の銅像が傍らに立っている広場があります。
発掘によって、この曲輪には利長の御殿が建っていたことがわかっています。城の完成前に廃城となってしまったため、他の建物についてはよくわかっていません。本丸の片側にだけ石垣が残っていて、これが唯一の城らしいものかもしれません。
施設の敷地となっている他の曲輪
他の曲輪は近代施設のために使われています。二の丸には市民会館、鍛冶丸には市立博物館、明き丸には動物園、民部丸には市民体育館があります。
この公園全体は桜の名所でもあり、春にはその花が公園を包みます。高岡市民はこの公園に親しみを持っていて、利長を市の開祖として尊敬しています。