138.越前大野城 その2

城と城下町両方に行ってみましょう。

特徴、見どころ

4つの登山道

現在、越前大野城は山上にある亀山公園の一部となっています。山頂にいくには4つの登山道があります。4つのうち、1つだけが元からあった道で、百閒坂と呼ばれ、急で曲がりくねっています。

城周辺の地図

百閒坂

緩やかな道を登っていきたければ、南登り口など他の登山道を選ぶこともできます。15分から20分くらいの登りになります。もし、南登り口から登ったとすると、登山道を歩いた後石段を上がっていくと頂上の本丸に到着します。

南登り口からの登山道
本丸に至る石段
本丸に到着します

古い石垣と復興天守

本丸は全体を古い石垣に囲まれていて、これはもとは金森長近が築いたものです。この石垣は、野面積みという古い方法により、自然石を使って積み上げられています。野性的で粗野にも見えますが、巧みに築かれています。一部分は、現代になって城の建物が再建されたときに積み直されているようです。

本丸を囲む石垣
復興天守と石垣

石垣の上には、1968年に建てられた復興天守が乗っています。その天守は、館が組み合わされたようなオリジナルの天守とは違う姿をしています。通常日本人がイメージしている典型的な高層の塔の姿です。このような天守が建てられたのは、おそらくこの地方の人たちがそう望んだからなのでしょう。天守の建物は、実際には現代的なビルで、歴史博物館や展望台としても使われています。その中で、この城のことをより学ぶことができます。

オリジナルとは違う形の復興天守
天守内部

最上階からは、古くからの城下町や越前大野城の前に使われていた城があった戌山など、大野市一帯の素晴らしい眺めを楽しめます。

天守からの眺め(戌山側)
天守からの眺め(城下町側)

山麓の見どころ

山麓には、他にも城に関する見どころがあります。二の丸には、「めいりん」という複合教育施設があります(藩校の「明倫館」が名前の由来とのこと)。小学校や公民館などが含まれています。その施設の前には、短いですが水堀(百閒堀)の一部分が残っています。

天守から見た二の丸
二の丸と百閒堀

近くには、大野藩の家老であった内山氏の屋敷が復元されています。また、周辺には田村氏の武家屋敷が現存しています。

内山家の復元屋敷
田村家の現存屋敷

魅力的な城下町

お時間があれば、古くからの城下町を歩いて回られたらいかがでしょう。例えば、商店街の七間通りでは、朝市が真冬期を除いて毎日開催されています。寺町の近くには、「御清水(おしょうず)」という有名な湧水池があります。ここの水は、城主ご用達だったとのことです。この町には多くの湧水池があり、城下町として最初に開発されたときから生活用水として使われてきました。

七間通り
御清水

また、いくつかの場所では道がジグザグに作られており、これは敵が城を簡単に攻撃できないように作られた仕組みです。

ジグザグに作られた町の通り

「越前大野城その3」に続きます。
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