目次~Table of Contents
特徴、見どころ
学校の敷地となっている城跡
現在、龍岡城跡は田口小学校として使われていますが、五芒星の形の外周に今でも囲まれています。地元の人たちはこの城跡をよく「龍岡五稜郭」という名前で呼んでいます(五稜郭そのものが星形城郭という意味です)。城跡は桜の名所でもあります。城跡がこのような使われ方をしているため、「五稜郭であいの館」という名のインフォメーションセンターなどビジター向け施設は城跡の外側に設けられています。
城周辺の航空写真ビジターは通常まず大手門跡に行くと思いますが、ここには亀甲積みや跳ね出しなどこの城では最も精密が石垣が集まっています。水堀を渡る木製の橋が復元されていて、古式ゆかしい雰囲気を感じます。城跡にはあと2つの入口があります。黒門跡と通用門です。
城の周りを歩く
この城跡自体がそんなに大きくありませんので、その外周を気軽に巡ってみることができます。城の裏側に向かって歩いているうちに、堀が尽きてしまっていたり、石垣の作りが粗くなっているのに気が付かれるでしょう。これは実のところ、城の建設が予算不足か他に優先事項があったために中途半端で終わってしまったからなのです。城跡の周辺には私有地もありますので、そちらには立ち入りしないようにしましょう。
唯一の現存建物
小学校の校舎や校庭を除いて、城跡の中にも入って行くことができます。その城跡の内側を眺めてみると、城の星形の形は基本的に土造りだということがわかると思います。城の中で唯一の現存建物が御台所(おだいどころ)です。この建物はもともと御殿の一部だったのですが、学校の建物や倉庫に転用され、最終的には史跡として現在の位置に移されました。グループで且つ事前に予約した人のみが中を見学できます。
展望台から城跡を眺める
龍岡城はフラットに設計されているので、今日のビジターはその形を今一つつかめないかもしれません。そこで、城跡の北約500mのところにある五稜郭展望台に行ってみることをお勧めします。実はその場所は、田口城という戦国時代にあった別の城跡でもあるのです。そこでは、いくつもの土造りの曲輪を見ることができます。
城周辺の起伏地図もちろん、そこからは素晴らしい五芒星形の城の姿をはっきりと眺めることができます。ここは恐らく以前からこの辺りの地域を見渡すには最適な場所だったのでしょう。もし、江戸時代末期にこの城を攻撃する砲手であったなら、ここから容易に照準を定めることができたでしょう。
「129.龍岡城 その2」への2件のフィードバック