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特徴
城周辺の地図山上の城跡へ
現在、金華山周辺の地区は岐阜県で最も人気のある観光地の一つとなっています。金華山ロープウェイを使えば簡単に山の頂上に行くことができます。もし登って行かれたいのであれば、通常はかつて城への大手道であった七曲り登山道を登っていきます。この登山道は比較的なだらかな坂になっていて、麓から約300m登って、頂上に着くには約1時間ほどかかります。
頂上もまた、まさに観光地化していて、ロープウェイの発着場、レストラン、動物園、そして模擬天守があります。頂上周辺の道は、現代的な舗装がされています。それでも、どこでもチャートによるごつごつした岩の面が見られます。城跡としては一ノ門跡があり、門にあった巨石が転がっています。防衛のために加工された「堀切」を見たあとは、二ノ門跡が現れます。ここの白壁は近年再建されたものですが、一部の石垣はもとからあったものです。そして、二ノ門から天守に向かう道の下にある二段の石垣は必見です。この石垣の作り方はとても古く、よって、信長により築かれたと考えられています。
素晴らしい天守からの眺め
模擬天守は、加納城の三階櫓の絵図に基づいて1956年に建てられました。その櫓は江戸時代に焼けてしまったのですが、元は岐阜城から移築されたという言い伝えがありました。天守の内部は博物館として使われていて、城の歴史と信長についての展示があります。また、最上階は展望台になっていて、長良川を含むこの地域一帯のすばらしい景色を眺めることができます。天守を支える石垣はとても古いものに見えます。実際は、石自体はもとからあったのですが、この天守を作るときに積み直されたのです。
山から下るときは、例えば裏門からなど、別の登山道を使うこともできます。裏門もかつては巨石を使っていて、道すがら残っている一部の石が見られます。しばらく下っていくと、「烏帽子岩」と呼ばれる巨大な聖なる岩も見学できます。伊奈波神社はもともとこの岩の周辺にありました。
信長の居館跡
山麓に着いたら、是非信長の居館跡に行ってみてください。実はそこが城の中心地だったかもしれないからです。入口では、互い違いに並べられた巨石跡を見ることができ、かつては高さが1.7mありました。階段状になっている石垣の辺りの階段を上がっていくと、広い空き地があり、そこには母屋が建っていました。その後ろ側には茶室や展望のための建物が、巨石を使った人口の池泉庭園とともにありました。池を使ったもう一つの庭園がとなりにあり、人工の川が滝から流れ出て、庭園の間を流れていました。更にこれらの庭園と母屋とは、空中回廊を通じてつながっていました。信長は、彼の居館を公的行事や重要な客のもてなしのために使っていたようです。
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