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特徴、見どころ
4つの登山道
現在、佐伯城跡は佐伯市によってよく整備されています。城跡は、頂に素晴らしい石垣を残す山上部分と、御殿の門が残り歴史博物館もある山麓部分から構成されています。どちらから先に行くのかはその人次第ですが、ここではまず山上部分から行ってみることにしましょう。山頂へ至る登山道は4つあり、そのうちの3つは現存する門の近くの山の正面からスタートします。その3つとは、「独歩碑の道(郷土出身の小説家国木田独歩の記念碑が到着地点にあるための命名と思われます)」「翠明の道」「登城の道」です。「独歩碑の道」が一番なだらかで、山頂にある神社への参道として舗装もされています。「翠明の道」は、自然の山道といった感じで峰上を進みます。最後の「登城の道」が実はおすすめです。この道は急で、道の状態も不安定ですが、オリジナルの状態に近いと思われるからです。
城周辺の地図この「登城の道」は山の峰の間の谷間をジグザグに進んでいきます。谷沿いにはいくつも水流が流れていたり、倒木や崩れた石が転がっているので足元に気を付けて下さい。これらの石は、道沿いにあった石垣や石積みから崩れてきたように思われます。途中でまだ残っているものを目にするからです。
山上のすばらしい石垣
15分から20分登れば、今でもすばらしい石垣に覆われている山上部分に到着します。ここの石垣はそんなに高くはありませんが、山の自然に地形に沿って山上を全体的に覆っています。多段になっている箇所もあります。例えば熊本城などの他の城で見られるような高石垣ではありませんが、山の形に合わせて積んでいるのでとても美しく見えます。また、石の一部は白い色をしているので、これは石灰岩を使っているようです。つまり、設計段階から城を外観をよく見せようとしたものと思われます。
本丸への唯一の通路
登山道の終着点から進んでいくと左側の方に、本丸と二の丸をつなぐ廊下橋と呼ばれる石橋が見えてきます。実はこの橋は、かつては唯一の本丸への通路でした。そのため全ての登城者はまず二の丸に入ってからこの橋を渡り、狭い本丸の入口を通りました。戦いが起こったときには、この橋は落とされるか、使えないようになっていたかもしれません。
城の山上部分本丸の天守台には小さな祠があります。以前は毛利神社の大きな建物があったのですが、不幸にも第二次世界大戦のときの空襲で焼けてしまいました。現在本丸の出入りには、神社が創建したときに作られた、オリジナルの入口の反対側にある、新しい石段を使うこともできます。
本丸からこの階段を下りて、もう一つの登山道「独歩碑の道」の終点のところまで来ると、門(冠水門)の跡があります。この場所は佐伯市街地や佐伯湾を望む絶好のビュースポットです。
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